蕎麦屋の称号
ひいきのそば屋がある。
そこの主人は天ぷらの名人で、それはもうサクサクの天ぷらを揚げる。
中でもシソの葉の天ぷらが絶品で、なんというかシソではない。
しかし。
今日のシソの葉は違った。
サクサクじゃなかった。カリカリだった。
しかも、あろうことかシソの味がした。
…まさか、この店の天ぷらを天つゆに浸して食べることになろうとは。
このままでは、自分の中の称号(タイトル)が、「天ぷらが上手い」そば屋から、「萌えソンが流れる」そば屋になってしまう。